前職では
製薬企業の営業(いわゆるMR)をやっていました。
と言ったらほぼ間違いなく
うわーキツそう!
医者の相手するの大変でしょ!!
って言われます。そして、それは往々にして事実です。笑
そりゃーもうksみたいな人もいます
でも一方で、お医者さんって普通の生活してたら病院行った時しか関わらない人じゃないですか。ゆえに、面白い話もいろいろ聞けるのはMRの特権かも知れません。
その中でも
特に印象に残っているのが、とある心臓血管外科の先生の話です。
そもそも医者の中でも、専門によって何となく性格の傾向があるのは想像いただけるかと思います。個人差があるのは大前提として、内科は真面目、整形外科(※)は豪快みたいな。
そんな医者たちの中でも、その名の通り細かくて重大な生命機能に関わる血管を扱う心外(シンゲと呼んでた)Dr.は、脳神経外科Dr.と並んで「慎重・細やか・天才肌」なイメージがありました。
どのDr.ももちろん人の命や健康を守っている点で尊敬できますが(一部を除くw)、心外・脳外には人間的に徳を積んだ感じの人が多かった気がします。気のせいかな。
※余談ですが整形外科は主に首から下の外科で、いわゆる美容整形は形成外科に分類されます(厳密には異なりますが)。整形外科は骨折した時とかに診てくれる所なので、そこのオペはノミやトンカチで切ったり開いたり繋げたり、日曜大工のような響き。私的には、整形外科Dr.は工学部にいそうなイメージ。遊び人も多い?!
やっと本題
前置きが長くなりました。
そんな心外Dr.がおっちょこちょいだったら絶対イヤですよね?!「あっ間違ってこっちの血管切っちゃった!テヘペロ」な世界じゃないですよね。
でも彼らとて人間だから、絶対にミスをしないというのは難しいんではないか?それとも大門未知子ばりに絶対に失敗しない人種なのか??
そこで心外Dr.に聞いてみたところ、こんな答えが返ってきたのです。
日常生活で、絶対に失敗しない or 失敗しても大事にならないようにいろんな物事を設計している。
例えば食卓の醤油を、間違って倒さないように調味料ケースに入れておく。たとえ倒してしまったとしても絶対他のものにかからないような場所に置く。
この話を聞いて
へぇ〜!ポイントは人それぞれだと思うんですが、私は「天才だと思っていた人たちでも、全ては普段の行動がスタート、というかそれが全てなんだな」と思いました。
その後、別の心外Dr.が講演をした後よーく観察してると、PCをしまう時にコードを綺麗に几帳面に巻き取っていました。これも「絶対に絡まらないように」。
テレビとかで見るゴッドハンド、天才ドクターだって、ここぞという場面でいきなり神業を繰り出しているのではない。誰も見ていないところでいかに普段から「努力」をしているかが分かりました。
私たちにも言えること
当然ながら、これは医者やスポーツ選手といった特殊な職業の人だけに限ったことではありません。こうなりたい、という理想を実現するために「今、ここで」何ができるかを考える。そしてそれを実行し続ける。
逆に言えば、毎日無意識レベルでやっていることや心がけていることが、他の人にはできない何かを生み出すかも知れません。料理だったり、文章を読む/書くことだったり、ファッションだったり。
そう考えると、なんだかワクワクしてきませんか? :)