元外資系OLの眼鏡

カナダ人と結婚5年目。カナダ・ケベック州モントリオール郊外在住。国際結婚のリアル/海外移住生活/日々の気づきなど、のびのび更新中。

2023年コンテンツ元年

【注記(2024.1.26)】

下記のエントリは、2023年12月末に書いたものの、年末年始に体調を崩してアップできていなかった内容です。

タイムトリップしたつもりでどうぞ。

 

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クリスマスもM-1も終わり、いよいよ年の瀬。

2023年買ってよかった物エントリがSNSを賑わせる時期だ。

この1年何にお金と時間を投下し、心の充実を得られたかなと考えると、私はコンテンツだった。

具体的には、映画・小説・アニメ・ゲーム。中でも後者2つは、これまであまり触れてこなかったジャンルだっただけに、世界が広がる感覚が大きかった。

各ジャンルについて、作品を挙げて紹介したい。

①映画

『THE FIRST SLAM DUNK』

lifeisajanico.hatenadiary.jp

レビュー記事でも書いた通り、日本での公開から半年余り待った甲斐がありまくり過ぎた映画体験だった。

結局、原作を日本から取り寄せて再読し、改めて令和に読んでも違和感のないストーリーの普遍性キャラクターデザインに感嘆。リョータのツーブロックとか一周回って今っぽいし、花道をリーゼントから坊主にしたのは英断だった!

これまでもこれからも、この作品は私の好きな漫画と映画トップの座に輝き続けるだろう。

『君たちはどう生きるか』

f:id:lifeisajanico:20231228072810j:image

慎重にネタバレを避けて、ほぼ情報ゼロの状態でカナダ上映を迎えられた。

率直な感想は、悪くない。賛否両論の、否の気持ちもよく分かる寄りの賛。

先にエンディングテーマは聴いていたので、もしかしてエンドロールで日本への郷愁を感じて泣いてしまうんちゃうかと思っていたが、そんな感傷に浸る間もなく終わってしまった。

とは言え、独特の世界観にはワクワクさせられたし、宮崎駿のクリエイティビティに未だ衰えるところなしとの感想を抱いた。

普段は考察めいたことは言えないのだが、本作は受け手に委ねる部分が多かったからか、自分が抱える問題をメタファーに投影しがちであった。ネタバレを避けるとこんなふわふわした表現しかできないが、映画体験として新鮮だった。

何より、初日は郊外の映画館でも満員御礼で、改めて海外のジブリ人気を体感した。

②小説

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

今年読んだ本でベストだし、SF小説に開眼させてくれた記念すべき作品でもある。

著者アンディ・ウィアーのデビュー作『火星の人』は、映画『オデッセイ』だけ観たことがある(「マット・デイモンがジャガイモ育てるSF」の印象)。本作もライアン・ゴズリング主演で映画化が決定しており、公開を心待ちにしている。

この作品は、悪いことは言わないからとにかくネタバレする前に早く読んでほしい。前情報一切なしで、できれば書籍の帯さえ見ずに。

一言だけ本作の魅力を語るとするなら…

SFの目的が「サイエンスの意義を伝えること」であるとするなら、この作品はその目的を大きく、美しく達成している。

③アニメ

『進撃の巨人』

スラムダンクの映画をきっかけに、近年の日本のアニメすげー!!と改めて思い知り、呪術廻戦やチェンソーマンなど最近流行っているシリーズをいくつか履修した。

特筆すべきはやはり、先日アニメ最終話が放送された『進撃の巨人』だ。

私にとってあの作品は半分ぐらいエルヴィンとリヴァイの物語だったので、「白夜」は忘れられないエピソードとなった。

また、MAPPAというアニメスタジオ自体にも関心が湧いた。

toyokeizai.net

現在の業界は、たまたま応募してきた上手い人を取り合っている状況だ。上手い絵描きが応募してくれるのを期待するのではなく、若い世代に企業側がアプローチをしていく。プロ野球やサッカーのスカウトが参考になる。自分たちで時間をかけて必要な人材を生み出せるようになりたい。

人材育成にも触れており、この辺の考え方はPrime Videoで観られるNIKEのエア・ジョーダン誕生物語『AIR』で、マット・デイモン(また…)演じる実在の人物が、新人のスカウトからビジネスの根幹を揺るがしたことに通じる。

今や日本が海外で競争力を持つ随一の産業と言っていいアニメ業界を、構造から改革してほしいなと期待を寄せている。

④ゲーム

ウィッチャー3 ワイルドハント

この夏、筋トレに加えてランニングを始めた。

ぐるぐる考えがちな性格の私にとって、軽い運動には頭を空っぽにする効果がある。

が、しかし。ケベックの冬は長く厳しい。

冬の間に何か没頭できる趣味はないかと探していたところ、スラムダンクの映画レビューがきっかけで知ったYouTuberが『ホライゾン ゼロ・ドーン』のゲーム実況を配信していた。そのストーリーやビジュアルに心惹かれ、これは没入できそうだと思った。

そこで、我が家にある(夫の)Switchで展開されている、同系統のゲームを探してみることに。

ゲームと言えば、幼少期にマリオやドンキーコングをやって以来遠ざかっていた私。FFやドラクエといったRPGは一切通って来なかった。

そんなゲーム初心者が選んだのが、『ウィッチャー3 ワイルドハント』。オープンワールド(※)RPGの洋ゲーという、難易度高そうなチョイスである。

※オープンワールド:広大な地図上で、移動の制限なく自由にプレーできるゲームデザイン。

↑初期の感想w

  • RPGの定石が分かっていない上に、特に序盤はチュートリアルの連発で脳のキャパオーバー
  • 中世が舞台なので語彙がとっつきづらい
  • ダークファンタジーなので人も街も基本的に陰鬱
  • そもそもファンタジーが得意じゃない(ハリポタもRotRも通って来なかった人種)
  • (前作未履修でもOKとは聞いていたが)やはりシリーズ物なので、知らん人名や地名が知ってる前提でバンバン出てくる
  • 英語なのが上記に輪をかけてキツい

といった理由で、心折れかけた。

もう少しだけ…と続けるうちに、主人公ゲラルトに愛着が湧き始め、"Bloody Baron"(血まみれ男爵)というサブクエストでストーリーに引き込まれた。

その後は順調にメインストーリーをクリアし、拡張パック2本を終える頃にはゲラルトロスになっていた。

原作小説あってこその、深みあるストーリー。単純な善悪で分かち難い、人間のリアリティー。人生初のRPGがこの作品で良かったと、比較対象がないくせに自信を持って言える。

ところで、『ウィッチャー3』はローカライズも秀逸だと聞く。日本における販売元のスパイク・チュンソフトで日本語版ローカライズを担当した本間覚氏が優秀すぎて、開発元のCD Projekt Redにジャパン・カントリー・マネージャーとして引き抜かれたとのこと。

さらにビジネスという視点でもう一つ。CD Projekt Redはポーランドの会社で、同国政府の国策としてゲーム業界を支援している。

automaton-media.com

日本から世界で戦えるゲームが任天堂以外から出てくるためにも、他国の事例から学ぶことは多い。

コンテンツの未来図

というわけで、私の2023年を彩ったコンテンツを紹介してきた。

物質的に満たされ、AIが仕事をしてくれるようになった時、余暇を持て余した人類が行き着く先は、コンテンツなのではないか。

その時、コアなサブカルファンではないからこその視点で、その市場を広げるアイディアを生むことができないかと企んでいる。

というわけで、良いお年を!

 

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