元外資系OLの眼鏡

カナダ人と結婚5年目。カナダ・ケベック州モントリオール郊外在住。国際結婚のリアル/海外移住生活/日々の気づきなど、のびのび更新中。

またね、ニッポン。愛してる。

日本に一時帰国していた。

コロナによる制限がやっと無くなってきたからという理由はもちろん、前回の記事でもちらっと触れた通り、「故郷は遠きにありて思うもの」なのかどうかを見極めるのも目的だった。

2週間足らずの短い日程だから、良い所しか見えないのは百も承知。一方で、生まれ育った国の悪い所は既に知っている。

それらを引っくるめて、改めて私にとって日本ほど暮らしやすい国はないと実感した。

 

日本の便利さは突き抜けている

旅先のスーパー大好き芸人の私が、イオンモールのスーパーを1時間掛けて徘徊して思ったこと。それは「日本のスーパーには無いものがない」だった。

これは日本に住んでいた時に夫御用達だったライフのワイン売り場

カナダのスーパーもデカいし品数は多いのだが、日本のスーパーに所狭しと(そして整然と!)並べられた商品のバリエーションの豊かさには、圧倒される。季節限定のお菓子、少量や個包装など多様なフォーマット展開、開けやすいキャップに保存に便利なチャック…。

日本でイノベーションが起こりにくくなったと言われて久しいが、ちょっと痒い所に手が届く商品開発やサービスにかけては、日本の右に出る国はないだろう。そして他国から来た人にとっては、その点こそがイノベーティブだと思うのだけど。

一方で、これだけ多様なニーズに応えた膨大な量の商品が全て消費されているのか?という疑問も芽生えた。

例えば、粉末ピーナッツとピーナッツペーストが売られているとする。粉末を必要としている人にとっては、ペーストは不要な商品なので売れ残ってしまう。でも原料のピーナッツしか売られていなければ、粉末派もペースト派も両方ピーナッツを買う。自宅で加工するという不便と引き換えに、売れ残りは減る。

SDGsの観点から、日本のこの便利すぎる消費社会を見直す必要があるだろう。しかし、多少不便になったとしても他を寄せ付けないほどに、日本の便利さは群を抜いている。

 

食べ物が美味しくて安い

日本もインフレの影響が大きいとは言え、米国やカナダの物価上昇率7〜8%に対し2〜3%という点は事実。

何より、多少価格が上がっても、日本は支払った価値に見合う(あるいはそれ以上の)商品が出てくるというのが感動的。

本当はスシローもサイゼもロイホもラーメン屋も行きたかったけど、限られた日数と時差ボケで本調子でない胃腸に制限されて、毎日の食事を断腸の思いで取捨選択。中でもPodcast『OVER THE SUN』EP. 76 のひとり飯回で取り上げられていて、ずっと行きたかったしゃぶ葉のラーーーンチ!!!

ネコちゃんロボットが運んできてくれたお肉

いいお肉のコース(食べ放題!)を頼んでも、サラダバーやソフトクリームにワッフルバーを入れて2,000円ちょい。ラーメン1杯$20の世界線から来たら、天国でしかない。

あと中田あっちゃんのYouTubeで見て気になっていた、経営再建に取り組む築地本願寺のカフェで朝ごはん。この小皿でいろいろ(そしてどれも美味しい!)出てくるのも、日本ならではですよね〜。

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関西文化圏で育ったからか、出汁の効いた味に絶大な安心感を抱く。唯一心残りなのが、日本橋で見掛けた「だし場(BAR)」というお店で食事ができなかったこと。めんつゆ等で有名なにんべんが展開しているんですね。次回は胃腸を万全にして是非お邪魔したい!

www.ninben.co.jp

 

人々のマナーの良さ

聞いてはいたけれど、マジで日本人みんなマスクしてる…!!と思った。

屋外でもマスクを着用している人がほとんどで、外している人も顎に付けた状態で「いつでも着用できるモード」だったり、レストランで着席後も料理が来て飲食するまで外さなかったり…。

と、マスクに関しては逆カルチャーショックを感じたが、人々の平均的なマナーや衛生観念のレベルの高さには、改めて頭が下がる。イノベーションは(以下略)だが、日本の教育の優れた点は確かに存在する。

東京に20年近く住んでカナダへの帰国を決めた知人は、日本の便利さや接客の均質性が「ロボットみたいで人間味を感じない」と話す。また海外に長く暮らしている日本人の中には、日本社会の生きづらさが、こうした利便性を上回るという人も多いのではないだろうか。

私も同調圧力や政治の閉塞感を嫌いつつも、日本社会に適応し、受けてきた恩恵の方が大きいのだ。

 

ニッポン、アイラブユー

冒頭に述べた課題の答えは、「遠きにありて思う故郷はカナダなんだろうなぁ…」だった。つまり、実際に暮らすのは日本がいい。

私の場合、夫も同じように考えているのが本当にラッキーなことだ(もちろん彼も自身の家族や友人のことは恋しいけれど)。基本的に国際結婚は、どちらかが母国を諦めなければいけない運命だから。

そもそも、選択肢があるというのがどれだけ恵まれたことか。移民向けフランス語学校のシリア人のクラスメートたちには、母国に帰るという選択はない。

未来をどちらの国で過ごそうと、こんなにも生まれ育った国の素晴らしさを心から信じられるようになっただけで、海外移住は価値のある経験だと言える。

ちなみに、成田空港に降り立った瞬間、醤油の匂いはせず。普通に飛行機とビルの匂いだった。

日本最後の食事はすき焼き月見バーガー。塩辛めだったかな?

 

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