先日、久々に使おうと取り出したカバンにカビが生えていた。
高温多湿な日本の夏でさえ、持ち物をカビさせたことなんてないのに。
湿気の低いカナダでこんなことになるなんて、ショックだった。
数年ぶりの断捨離
一緒に収納していた物も全て引っ張り出したところ、元凶が見つかった。
引き出しの内装にも及んでいたのだが、幸い完全に拭き取れる素材だった。
カビは免れても、匂いが移ってしまっているので、洗える物は丸洗いして天日干し。
雑多に詰め込んでいたカバンの中には、日本では気に入っていたから持ってきたけど、カナダのライフスタイルでは今もこれからも使わないであろう物がいくつかあった。
そもそも、使わずに仕舞い込んであるからカビに気づかなかった訳で、管理できる量をオーバーしていると感じた。
それは服に関しても同じで、着ると明らかにテンションが下がる服がいくつもあった。
これは、数年ぶりに断捨離をすべき時だと思った。
今やスパークジョイでグローバルに活躍し、ネットミームにもなっているこんまりさんの断捨離法。まずは今持っている服を全て並べてみた。
服、服、服。
カナダに移住する時に相当モノの数を絞ったはずなのに、いつの間にこんなに増えたんだろう。
呆然としつつ、まずは迷わずクローゼットに戻す服を選んだ。
「カナダでのライフスタイル」と前述したが、日本で外資系OLをやっていた時と比べて、格段にカジュアルになった。
そんな今の私が服を選ぶ基準は、次の3つ。
- 洗濯機で洗える
- 気兼ねなく着られる価格
- 定番のデザイン
これらが意味するところ、それは気を遣わず着られて、ボロくなってきたらいつでも買い替えられること。つまり、ユニクロ最高。
逆に、今回手放した服のほとんどは要クリーニング、そこそこ高くて気を遣う、派手な色・柄という共通点あり。
ファッションにデザイン性や自己表現を求めていないこともよく分かった。ここだけは極めて他者視点本位で、清潔感と似合っていることが最重要。骨格診断を開発した人は神。骨格ストレートなので、つまりユニクロ最高。
クローゼットを片付けたら
今回の断捨離では、1.5軍の服も手放さず様子を見ることにしたが、それでも圧倒的にスッキリした。
毎朝、どの服を着ても気分がいい。シンプルなデザインばかりなので、迷わない。
最近インスタでミニマリストの投稿をよく見ていたこともあり、一気に断捨離への意欲が湧いてきた。
ミニマリストと言うと、何もない部屋にマットレスだけ置いてあるような、ストイックなイメージが浮かぶ。
でも私が好きで憧れている暮らしは、ゆるミニマリストやシンプルライフといったキーワードで出会えることが多い。
必要最低限のモノが置かれた清潔感のある部屋に、観葉植物やアロマディフューザーなど、生活を豊かにしてくれる「余計なモノ」が少しある暮らし。
こうしたミニマルライフやシンプルライフは、やはり住居スペースに限りのある(東京を中心とした)日本との相性が良いと思う。
土地が広く経済発展している北米では、家も収納もスペースがあり、放っておけばマキシマリスト化しやすい土壌がある。
ここカナダでミニマリストをやるには、相当の意志と生活のデザイン力が必要だ。
ただでさえ、チーズフォンデュセットや電動ボトルオープナー、アジアンテイストの爪楊枝入れなどを与えてくれようとする義理の家族からのオファーをかわすだけでも大変だから。笑
ここにいる理由
そんな風に理想の暮らしを考えていたら、「はて、なんでカナダにいるんだっけ…?」となってきた。
いや、今に始まったわけじゃない。ここ最近ずっと考えていることだ。さすが、ふんわりとした理由で移住しただけあって、撤退を検討し始めるのも光の速さ。
日本に再度移住するという可能性を現実的に見据えた上で、今度一時帰国をする。短い日程だが、日本成分をめいっぱい吸収すれば、一旦「まぁもう少しカナダで頑張ってみるか」と思うのか。それとも、さらに日本への想いが加速するのか。
今年の日本の夏は猛暑と大雨に見舞われたようですが、盆を過ぎて少しは落ち着いてきているでしょうか。
コロナ禍ぶりの日本、よく聞く「成田 or 羽田に降り立った瞬間に醤油の匂いがする」という都市伝説は本当なのか。自分の鼻で確かめるのを楽しみにしている。