今さら見始めたモダンファミリー、好き…何も考えずに見られるくせに、ひと捻りふた捻りした後ちょっと優しい気持ちになれる。韓国ドラマの長さを経験した後だけに、1EP20分程という気軽さが良い!😂
— Casey@モントリオール在住🇨🇦 (@lifeisajanico) 2021年1月10日
何よりこれ10年前にスタートした番組というのが、社会の成熟度を示しているなと。
Netflixで人気の米TVドラマシリーズ『モダン・ファミリー』を見始めたら、ウィットに富んだユーモアやモキュメンタリー形式であるがゆえの抑えたトーンが、好みのツボにハマりました。
夫もわりと気に入ったようで、毎晩夕食時に1エピソードずつ鑑賞中。イテウォンクラスをコンプリートした後だと、毎話20分ってかなり気軽に見られます。笑
ただこのドラマにハマったのには、もう一つの理由があります。
内向型人間 vs 北米式社交
コロナ禍でカナダに移住してきて、旅行やエンタメが従来のようには出来ないもどかしさはありました。
その一方で、内向性が強い私にとって、コロナの影響で家族や親戚、友人同士の集まりが通常よりも少ないことが、実は有難くもありました。
どれだけいい人ばかりでも、大人数で数時間以上過ごしていると、疲労が溜まってきてしまいます。カナダでは、ディナーに誘われたら16時頃から出掛けて行って、アペリティフを楽しみます。週末で翌朝が早くなければ、食後も夜更け頃まで時間を過ごす…つまり、7, 8時間ソーシャライズすることになります。しかも私の場合、まだ発展途上のフランス語で。
正直、毎回最後の2, 3時間は電池切れの状態になります。頻繁にトイレに行ったり、犬と遊んだりw、メッセージを確認するフリをしてどうでもいい記事を読んだり。
それも東京で飲んでいたなら、最悪何か理由を付けて一人で電車で帰ることができます。しかしここはカナダ。車社会で夫とニコイチで行動するので、そういうわけにもいかない。
もしコロナ禍でなければ、こういったお出掛けの頻度がもっと高かったのだと思うと、自分は今後この地で社交や親戚付き合いができるのだろうかと、不安になります。
日本とカナダ両家族との難しさ
さらに、年末にとある夫の親族と軽く言い合いになってしまったことがありました。
これまで自分の意見や気持ちをはっきり言うことがなかった、というかフランス語で言う能力を持ち合わせていなかったので、相手も内心驚いたと思います。
結局先方が大人な対応をしてくれたこともあり、友好的に話は落ち着きました。
しかしそのことを両親に話したところ、母は私に共感してくれたのですが、父に厳しくも正しい指摘を受けました。その時の言葉のチョイスがかなり冷たく感じたのもあり、「こんなに大変な思いをしているのに、なぜ分かってくれないのか」という思いから狼狽してしまいました。振り返ると、かなりメンタル不安定だったな…。
そんなこともあって、義家族や国・文化の違い、もはや実の家族とさえも、なんでこんなに面倒くさいんだろうと思い悩んでいました。
家族って面倒くさい
ちょうどその頃に何の気なしに見始めたのが、『モダン・ファミリー』でした。
最初は、大笑いするほどではないけどププッと笑ってしまう感じがツボにハマって、一気見していました。
シーズン1/エピソード5で、クレアにcoal digger(金目当て)*1呼ばわりされていたことを知ったグロリアに対して、フィルが伝えた言葉が不意に胸に刺さりました。
「この家族は、お互いを守ろうとする気持ちがとても強いんだ。」
「でも一度気心が知れたら、クレアほど誠実な人はいないよ。」
他にもゲイカップルのミッチェルとキャメロンが、保守的な考えのジェイと都度小競り合いしながらも着地点を見つけていったり、フィルとジェイの夫舅関係のぎこちなさが世界共通だったり。
あ〜アメリカ人同士でも、実の家族同士さえも、家族って面倒くさいよなって思えたんですよね。私の場合は国籍や文化、言葉も違うのだから、面倒くさくって当たり前だと!
他にも、シーズン1/エピソード10から北米文化におけるクリスマスの重要性を改めて認識するなど、勉強になるところも多いです。
時間を掛けてもいい
ちなみに、感情的になってしまったことは反省していますが、フランス語で言い合い=それなりに自分の意見を言えるようになったことは、語学的には大きな進歩だと思っています。笑
『モダン・ファミリー』や他のTV・映画、夫や周りの人の話も聞きながら、私なりにゆっくりと、ここカナダ・ケベック州の文化と家族の輪に融け込んでいく所存です。
*1:この意味の本来の言い回しはgold diggerですね。