#カメラを止めるな ほんまに面白かった!久々にお腹抱えて笑って、でもちゃんと怖くて、最後は涙。感情が忙しい映画。役者陣みんな良いが、主演の俳優さん(監督役の方)が素晴らしい。映画館で観て!!🎬
— Casey@外資系OLの眼鏡 (@lifeisajanico) 2018年9月1日
カメ止め!やっと観てきました。
「やっと」と言っても気になってたのはここ2週間ほど、SNSを中心とした口コミから始まりTV等のメディアでも取り上げられて爆発的に話題になり始めたのも、正味この1ヶ月位の間の話ですよね…?もちろん映画関係者やコアな映画ファンの間ではもっと前から注目されていたとして。
そんな今風な流行り方、そして「リピーター続出」という評判は『君の名は。』を彷彿とさせます。かの作品に、正直世間で騒がれているほど心を動かされなかった私は本作『カメラを止めるな!』にも過度の期待をしないようにして劇場に赴きました。
どちらかというと「こんだけ話題になってる作品ならチェックしといた方が話のネタになるやろ」という好奇心程度で。
結果、どハマりした
ごめんなさい、『君の名は。』に恨みがあるわけでも何でもないんですが、率直に言って比較にならないぐらい観に行って良かったと思いました。
この作品、ネタバレが致命的なうえに、その面白さを語ろうとすると何を言ってもネタバレになりそうな構造なんですよね。SNSやブログ等では、みんなネタバレを必死で我慢して未見の人に「とにかく今すぐ劇場で観ること」を促す#カメ止めネタバレなし選手権と化しています。それぐらい本作は、観た人に愛される作品だと思います。
とにかく前情報は無ければ無いほど初見は面白いというのは事実ですが、私の場合は下記3点が事前知識としてあっても150%楽しめました!!
以下、直接的なネタバレは避けているものの、未見の方は是非劇場に足を運んでカメ止め!体験をしてからご覧になることをオススメします↓↓
- ゾンビもの・ホラー・グロい系苦手でも大丈夫
- 後半は爆笑の渦
- 「劇中劇」というキーワード
むしろ1.に関しては、知らなければ観てみようと思わなかったであろうことから重要。冒頭のツイートでも書いたように、私には思ったより普通に怖かった。笑
この辺、TVのインタビューで上田慎一郎監督が「本作のジャンルは何ですか?」と問われて「青春映画ですね」と言うあたり、言い得て妙。ゾンビもの、コメディー、ヒューマンドラマ、その全てを包含しつつ結局これは青春群像劇なんだよな。
だからこそ本作は、これだけ多くの人の心を掴むんだろう。誰しも
- 仲間と一生懸命何かを作り上げた経験
- 客や上から言われてグッと自分の意見を飲み込んだ経験
ってあるだろうから。
ちなみに上田監督は、サインを求められた際に「(スタッフ)みんなで、って感じで(寄せ書きするので良いですか)?」と、常に役者・スタッフみんなで作り上げた作品であるという姿勢を忘れない言動が端々に見られるそうです。
盗作疑惑騒動などいろいろありますが、正直この監督だからこそ、ここまで来れたんだろうなって感じます。
特に好きなシーン
エンドロールまで見ることでさらに、本当に作り手・演者全員が冗談抜きに愛おしくなる本作ですが、あえて個人的にMVPを贈るとするなら主演(になるのかな?)の濱津隆之さん。大泉洋をワイルドにした感半端ない。
冒頭のキレるシーン、TVの番宣等でもよく使われていますが、ただの映画バカを通り越してイカれた監督にしか見えず、映画館でも「いま話題のパワハラみがすごいわ…」とちょっと引いてしまいました。
イヤイヤイヤ!!!
これが伏線回収を経た「2回目」に観る時に、あの痛快なクリーンヒット的気持ち良さに繋がるんですよね!!もちろん会場は抱腹絶倒。まさに最高かよおぉッ!!!!!
それもネタばらしパートの、濱津さんの抑えた「……了解…ですっ!!(ゴクリと自分の意思を飲み込む)」+困り顔の演技が秀逸だからこそ。
ラストシーンの写真の下り、不意打ちで泣きそうになったじゃないかよぉ。これ、子供いたら涙腺崩壊やろ。
大ヒットの真の理由
伏線回収、劇中劇、37分ワンカット、低予算インディーズ映画、こうした要素が意図的・偶発的相まって絡み合い、SNSという時代の波に乗って大爆発した本作。見終わった後もレビューや撮影裏話をググったり、あのシーンやこのシーンを思い出してクク…となったり、既に2回目を観に行く予定を立てたり。とりあえずこれ観た週末、幸福感に包まれてました。
平成最後の夏にこの作品が世に放たれ愛されていることに、純粋に希望を持っています。もの作りに関わる人はもちろん、そうでない人も。
というのも、タイトルの『カメラを止めるな!』がキャッチーで心に刺さるのって、みんな薄々気付いてると思うんだけど。人生って37分どころか生まれた瞬間からワンカット、思い通りにいかなくてもトラブル発生してもやり直しの利かない一発勝負だから。
予定不調和の連続だからこそ、思いもよらない大金星や感動が生まれる。誰でもそんな経験あるでしょう?
本作エンディングテーマの"Keep Rolling"は、撮影現場でよく使われる英語で「(アクションを)そのまま続けて」、つまり英語版「カメラを止めるな!」。転がりだしたボールは止めない・止まらない。その先に何が起こるかは誰も分からないけれど、出たとこ勝負でやるしかない。人生はそれの連続だから。
撮影は続ける!カメラは止めない!!
【追記(2018.9.10)】
案の定、2回目観に行きました…↓