金曜夜のテンションで徒然に。
なぜ働くのか?
大学を卒業して、当然のように総合職として就職し、外資系企業の専門職に転職した。
バリキャリだね、と言われることもある。自分の中でバリキャリとは、もっとキャリアプランが確立していて早くから成果を出している人をイメージするのだが、それでもすべての女性を何種類かにカテゴライズするならバリキャリの枠に入るのかも知れない。
結婚して仕事を辞めるという選択肢も、昔から考えたことがなかった。
母は専業主婦で、その姿に敬意と感謝を感じている。でもそれとはほぼ無関係に、私にとって働き続けること、そして仕事の中である程度の成果を出していきたいという欲求はデフォルトだった。
高校時代の鮮烈な体験
何がきっかけでそう考えるようになったんだろう。
それを考える度に真っ先に思い出す出来事がある。
高校生の時、留学費用を稼ぐために量販店でアルバイトをしていた。
働くことが初めてだったし、要領もあまり良くない私は、特に最初はいろいろやらかすことが多かった。幸い職場の人には良くして頂いたのだけど…。
ある週末の午後、ピーク時のレジでややイレギュラーな作業も重なり、一人のお客さんの対応に手こずってしまった。
その時、後ろに並んでいた40代ぐらいのサラリーマンのおじさんが苛立ちと軽蔑の混じった表情で
「1億の仕事回してるわけちゃうんやから」
と、鼻で笑って言った。
その時の私の気持ちは、70%の怒りと20%の情けなさ、そして残りの10%は本能的に「あ、この人多分会社では大したことないんやろな」と冷静に思ったことを覚えている。
16歳の私へ
あれから10数年。
前職のMRでは、半期で5〜6千万円の計画を持っていたから、1年で1億売っていたことになる。
そして現職では、一人当たりで言えばさらに大きい付加価値を生み出す仕事をしている。
あのおじさんが言ってたのは1本1億といったプロジェクトのことなんだろうけど、そんなことはどうだっていい。とにかく、あの日あの瞬間悔しくて拳を握りしめていた16歳の自分に言ってあげたい。「10年後、ちゃんと1億の仕事やってるよ!」と。
もっと大切なこと
それより何より、今の私だからこそ言えることがある。1億だろうがいくらだろうが、その仕事はあなた一人で売り上げたわけではない。
研究開発がいて、生産がいて、マーケティングがいて、営業サポートがいて、営業がいて、事務や経理や人事などバックオフィスの支えがあって、仕事と会社は回っているのだ。
あのおじさんがきっとあの年になっても分かっていないであろうことが既に分かっている時点で、私の敵討ちは終わった。
悔しさや怒りは、時にとてつもなく大きな原動力になる。だからこそ、ここからの10年はより前向き・上向きなエネルギーで仕事に邁進したい。