最近ちょっと浮気男にお灸を据えるという役目を果たしてきた。
普段からそういう頼まれ事の多い姉御肌なのかと言うとそうではなく、ただ今回の関係者がとても近しい人なので、慣れないことをしたわけである。
「Caseyの言うことなら聞くかも知れないから!」と頼まれて、その根拠は分からないがそこまで言うなら、と思うぐらいの義理人情はある。
逆ギレ・反論より怖いこと
今回、何度も「あなたの意志の弱さのせいでどれだけの人が傷ついてると思う?」と問うた。
まんまこのままの文章で。もちろん私は普段彼のことを「青木くん」みたいに普通に呼ぶけど、目の前にいた青木くん(仮)は私の知ってる青木くんではなかった。
なんと言うか、意志がないのだ。
体はぴしっと背筋伸ばしていても、その中に見える確固たる自分とか、核とかが欠落していて、ぐにゃんぐにゃんに見える。
あと「あなたの意志の弱さに(相手の女は)漬け込んできてるだけだよ?!」とも何度か言った。これに声を荒げて反論されてもハァ?って感じなのだが、当の青木くんは「うぅーん」とか言いながら反省してるのかしてないのか、怒ってるのか悲しんでるのか分からない様子でただぐにゃんぐにゃんしていた。
色男でも何でもない
そんな彼を見ながら私は確信した。
「浮気性は一生治らない」という言葉がある。そんな話あるかいと私は思っているけれど、アレって色男の話だと思っていた。
でも違うわ。アレは、青木くんみたいな恐ろしく意志が弱い人間に起こることなんだ。かっこよくも何ともない。
しかし、暴力も振るわなければお酒やタバコ、ギャンブルに溺れるわけでもないのに、ただ意志が弱いだけで大切な人の心をズタズタにしてしまうのって、本当にこわいことだ。
金曜の夜に、そんなことを思う。