先日、カナダ人彼(日本語勉強中)と話していて「lifeは日本語で何て言うの?」という話になりました。
Life=生活?人生?
そもそもこの話題になったのは、YouTubeでスペイン語の曲を聴いていて(スパニッシュワインを飲んでいたからw)"La vida bella"="Life is beautiful"というフレーズが出てきたんですね。そこでイタリア語では何て言う?フランス語では??と話しているうちに、日本語では?となったのです。
そこでlifeの日本語訳を問われ、ちょっと困ってしまった私。
「lifeにあたる日本語は2つあって、ひとつは『人生』。これは生まれてから死ぬまでの長い期間を表す言葉。もうひとつは『生活』で、対してこれは目の前の一日一日の暮らしを表すんだよ。」
我ながらキマった!!とガッツポーズ。笑
…しかし彼は首をかしげてこう言いました。
「ん〜よく分からないなぁ。いや、言ってる意味は分かるんだけど。だって長いlife(人生)は、毎日のlife(生活)の積み重ねでしょ?なぜ日本語ではあえて二つを区別するんだろう。」
か、考えたことなかった…Σ(゚д゚lll)
面白い視点だと思いました。と同時に、英語文化圏では(一概には括れないのは前提として)「人生」は「生活」の繰り返しと積み重ねであるという考えが根底にあり、そのために「生活」を決してないがしろにしないのかも知れない、と感じました。
日本では、「人生」を良くしたいと大抵の人が思っているのに、目の前の「生活」を大切にできていない場合が多いように思います。その最たる例が、満員電車ではないでしょうか。
日本のサラリーマンの多くは、同じ条件で家賃が安い郊外や東京周辺の県から通勤する。みんなが同じことを考えるから、郊外から都心に向かう電車が軒並み大混雑する。
一方アメリカ人は「会社の近くに住んで、その分稼げばいいじゃない!!」という思考回路だそうです。…シンプル!
雇用体制が違うとか郊外の静かな環境がいいとか、いろいろあるとは思いますが、通勤だけでドッと疲れてしまうのがマイナスであることは、多くのサラリーマン・サラリーウーマンが感じているのでは。その意味で、アメリカ人の考え方は「今日明日の『生活』を大切にしている」点で学ぶところがあると思います。
若いうちは何でもやれ?
そう言われてみると、私が出会ってきた欧米人の友人たちは、大学(院)の専攻を活かせてかつ興味ある分野で就職前にインターンをし(またこれが「まだインターンしてたの?」って言うぐらい長い。年単位とか。)、多くの場合その延長線上で職を得ています。
日本企業が新卒総合職採用を行い、ジョブローテ等によって10年以上〜かけて会社の全体を見えるように人を育成するのに対して、欧米企業では一般的に専門職採用で、専門性を磨き上げながら転職等でキャリアアップしていく、という違いはよく知られたところかと思います。ここにも、新卒から自分のキャリア(人生)をどうするかを描いて、今日(生活)の業務内容を選ぶ考え方が根付いている気がします。
若いうちはいろんなことを経験しろ、後からそれが効いてくる。という考えも嫌いじゃありません。むしろ好きです。しかしだからと言って、遠いいつかの理想の人生のために、嫌なことを我慢したりやりたいことから目を背けたりしていては、絶対に理想の人生は来ないとも言えます。
C'est la vie!
「それが人生さ」という意味のフランス語です。vie=lifeですが、これは「人生」と「生活」どちらの意味なんでしょうか?
いえ、「日々の生活の集大成としての人生」がきっと答えなんでしょう。それがまさに、人生さ!
私の人生に彩りを添えてくれるのは、食(ただいま絶賛親知らず治療中)