先日気の置けない友人と、オモサン(死語)のELLE CAFEでランチをして、日比谷のミッドタウンをぶらぶらした後映画を観て帰るという、通称クソオシャ(クソほどオシャレの略)な休日を過ごしました。
映画『レディ・バード』
トレンドに敏感な友人が観たいと提案してくれたので、その間違いなさにほぼ前情報無しで観賞したのが『レディ・バード』です。
アカデミー賞ノミネート作品の中でも「一番私たちの生活に近いから」という理由で彼女が推してくれた通り、ド派手なアクションや宇宙人の襲来といった事件は起こりません。
その代わり、誰もが「あ〜あんなことがあったなぁ」「その気持ち分かる分かる」と思える青春の甘酸っぱさや成長途上のじれったさを、美しい映像と軽妙な音楽とともに描きます。
2002年、カリフォルニア州サクラメント。
閉塞感溢れる片田舎のカトリック系高校から、
大都会ニューヨークへの大学進学を夢見るクリスティン(自称“レディ・バード)”。
高校生活最後の1年、友達や彼氏や家族について、
そして自分の将来について、悩める17歳の少女の揺れ動く心情を
瑞々しくユーモアたっぷりに描いた超話題作!
↑あらすじはこんな感じですが、初恋や友人とのアレコレを描きながらも、結局は母と娘の物語なんですよ。
ラストシーン近くでうるっときましたが、本記事のタイトル通り程良い余白がある映画で、お涙頂戴の押し付けがましさが無い点が好ましい。
…と思いきや、エンドロール後に振り返ったら友人号泣していた。笑
曰く「これ地方出身者(で都会に出てきている人)にはグッとくるものがあるよなぁ」とのこと。まぁ私の方が田舎っぺなんですが、彼女も実家のお母さんを思い出してこみ上げるものがあったのでしょう。
春風のような後味
本当に、ドラマティックな展開や衝撃的なラストは無いけれど(とは言え普通に暮らしてたらビックリするような“事件”はいくつか起こる)、主人公と一緒に一喜一憂してあっという間の95分間でした。
そして、主人公を演じたシアーシャ・ローナンの飄々とした美しさが、見てて飽きさせない。レビュー見てると「当時22,3歳のシアーシャが高校生役は無理がある・老けてる」という声もありましたが、あちらの国のティーンエイジャーって本当に大人びてるので、私としては鑑賞中も全く違和感無かったです。ロリコンは引っ込んどれい
観た後にいろんな見方ができるという意味で、余白・余韻のある映画です。そういった作品こそが本当にいいものなのかも知れません。
そして予想通り、帰宅後母に電話しちゃいました。そんな気分になる映画。