いわゆる上司のパワハラに悩んだ春だった。
この記事でAと記した人物だ。
カウントダウンの始まり
その後Aの行動がエスカレートしたこともあり、あしたのジョーよろしく周囲から続々とリングにタオルが投げ込まれる事態へと発展した。つまり「大丈夫か?」「これまで辞めてきた人たちが限界に達した前段階に近しいものがある」といった声掛けを複数名がしてくれた。
私も若干麻痺しかけていたが、気付けばいつ衝動的に辞めてもおかしくない精神状態に陥っていた。それだけならまだしも、「私になんて価値がない」と言葉のナイフで自分を痛めつけるような声掛けを心の中でしてしまっていた。
覚悟と決断
この段階で私は、退職を辞さない覚悟だった。今の待遇を手放すのは惜しいが、毎日お弁当作って本は図書館で借りれば何とかなると、腹を括った。
が、辞めなかった。
私がラッキーだったのは、信頼できて私の仕事振りも理解してくれている数名が「あなたは悪くない」と声を掛け続けてくれたことだ。
いま思えば、あれがなければ本当に潰されていたかも知れない。自己肯定感がズタズタにやられている時は、外から無理矢理にでも引き上げてもらわないと、自己否定の闇に落ちてしまうのだ。
マイナスの出来事と引き換えに、それ以外の面でいかに周囲に恵まれているか実感できたのは、まさに災い転じて福となすであった。
学んだことと教訓
ボトルネックとなっていたプロジェクトに何とか落とし所ができ、その他も落ち着いて、気付けばAの態度もずいぶんと軟化した。それは本人の気分もあるが、私自身も今回の教訓を糧に、先回りして行動するようになった。この点はその他あらゆる仕事において役に立つので、結果としては良かった(でもやっぱりパワハラはダメ、ゼッタイ)。
そんな訳で、比較的穏やかな気持ちで10連休を迎えれる予定だ。新緑芽吹く春、仕事人としてまだまだ生まれ変われる。