敬愛するTestostoroneさんの最新刊を読みました。
【前半】いつもの三大要素
前半はいつもの彼の調子で「睡眠・食事・運動がとにかく大事」ということを、様々なエビデンスに基づき解説。
最近は食事について意識高い系になりつつあるので、その選択が科学的にも裏付けられて励みになります。下記前著が好きな方は、本作も肌に合うはず。
個人的に前半パートのお気に入りポイントは、各項目について科学的なエビデンスレベルとともに、Testosterone氏の主観的な重要度が併記されていること。笑
もちろんエビデンスによる裏付けは必要なのですが、それだけだと単なる情報の羅列になってしまいがち。考え方を信頼できる人による、ある程度主観的なピックアップによって、言葉が腹落ちしやすくなります。
【後半】現代社会のメンタルヘルス
一方で、本作初の試みがメンタルの側面に切り込んだこと。後半パートで精神科医の岡氏との対話という形で、現代社会で問題を抱えがちな主要精神疾患について解説してくれます。各疾患の冒頭に漫画が挿入されていて、読みやすいです。
製作中にコロナ禍に見舞われたこともあり、奇しくも今の世の中に必要なタイミングで出版された感があります。
個人的には、発達障害の章が最も興味深かったです。
周囲との人間関係で悩んでいた知人が、実は発達障害という診断を受けていたと打ち明けてくれたことがあります。私はその知人のことが好きでしたし、なんとなく自分も似ているところがあると感じていました。ひょっとすると、私も予備軍なのかも知れないなぁ…とぼんやり思いつつ、特に日常生活に支障は来していないので、受診等の行動は起こしていません。全然違うかも知れません。
いずれにせよ、現代社会において「定型でないもの」に障害の名前が付いているような気がしてしまいます。本作でも最後の方に触れられていますが、発達障害の人々に対する理解のある社会は、グレーゾーンと呼ばれる人々にとって、ひいては定型発達の人々にとっても生きやすい社会であると思います。
見方を変えれば個性や強みになり得る部分を、異常として排除する社会よりははるかに。
心と体をケアする
ある意味当たり前のことしか言っていないのだけど、読んだ後にもれなく前向きな気持ちになれるのがTestosteroneさんのパワー。
あっという間に読み終えられるボリュームなので、コーヒーもしくはプロテイン片手に是非どうぞ。笑