逆じゃない?自分の手の届く範囲でできること、自分の生活や行動を変容するだけでできることからまずやるのが自然では。ハードル低いことさえやれないのであれば、ハードルの高い「泥臭いこと」ができる訳ないと思うのだけど。こういう反感、どのような心理に基づくのかすごく気になる…… https://t.co/okuEynEfGm
— niintotta (@niintotta) 2020年12月18日
こんなツイートを目にしました。
リツイート元を含めて読んだ結果、私はセレブでも何でもないけれど、思うところがあったので記事にしてみます。
食に対する意識改革
この記事でも触れた通り、カナダへの移住を機に、以前より口にする物に気を配るようになりました。
きっかけは「北米型の食生活によって太りたくない」という(やや後ろ向きな)理由でしたが、自分なりにいろいろと調べることによって、食べること全般について考えることが増えました。
そんな流れの中で、サスティナビリティに関心を持つようになり、個人の食生活が社会全体にインパクトを与え得るという点を知りました。昔から環境問題にはそれなりに興味があった*1ので、スティーブ・ジョブスが言うところの "connecting dots" を感じちょっと興奮。
Steve Jobs' 2005 Stanford Commencement Address
▲全人類が一度は見るべきジョブスの卒業スピーチ@スタンフォード大。なんかコテコテの関西弁字幕が付いてるんですけどw、見たところ内容は正確です!
ヴィーガン基本のき
ヴィーガンとサスティナビリティの関連性については、オリラジあっちゃんのこちらの動画が分かりやすいです:
【ヴィーガン①】世界中のセレブやスポーツ選手が注目している完全菜食主義(Vegan)
【ヴィーガン②】日本人は元々ベジタリアンだった(Vegan)
要約すると、工場式畜産(工業のように効率的に畜肉を生産するシステム)は;
- 畜産用地の確保のために広大な森林を伐採・焼却している
- 畜産業は自動車産業よりも多くの温室効果ガスを排出している
- 家畜も排泄物等を通して無視できない規模の温室効果ガスを排出している
- 理論的には地球の人口全てを食べさせられる穀物の生産能力があるのに、その多くが家畜飼料に回っているために人間の飢餓が止まらない
といった要素から、将来的に人類が地球上に住めなくなるタイムリミットを縮めているという議論です。
他にも、ヴィーガンになるきっかけとして倫理上の理由(屠殺や動物実験に対する忌避感)や宗教上の理由などが挙げられます。
ゆるすぎるヴィーガン
そんな中で、前述した通り私はまず「太りたくない」、その後は「(肉や乳製品を減らすと)なんとなく身体の調子がいい」という非常にふわっとした理由でヴィーガンレシピを作ってみるなどしています。
そもそも完全菜食主義からは程遠く、ゆるヴィーガンと呼んでいいのかすら不明なレベル。具体的にはこんな感じ:
- 肉は減らしたが、鶏肉中心に週2〜3回は食べる。牛肉はたまに食べる。豚肉はほぼ食べなくなった。
- ハム・ベーコン・ソーセージ等の加工肉は、必要がない限り避ける。
- 卵は食べる。牛乳はほぼオーツミルクで代替。
- 白砂糖は完全に使わなくなった。蜂蜜*2・メープルシロップで代替。
- 魚介類は食べる。
- 酒はやめた。コーヒーは飲む(1日1杯まで&夕方以降は飲まない)。
- 市販のお菓子は極力避ける(食べると即ニキビや肌の不調が出るようになったから…)。間食にはデーツ・ミックスナッツ・ダークチョコレート・自作のヴィーガンスイーツ・オーガニックプロテインバー等を採用。
人間何かをやめることは基本的に辛いので、同じぐらい好きになれる代替案を考えるのが、ライフスタイルを変えるコツです。
1人の100%と10人の10%
何が言いたいかというと、そんな感じでも何もしないよりはずっと良いということです。
よくヴィーガン界隈で言われるのが、1人が完全菜食になるより、10人が週1〜2日でもいいからゆるヴィーガンをする方が、前述の地球環境やアニマルライツといった問題に対するインパクトが大きいということ。 いきなり肉も魚も乳製品もカットするのは厳しいけど、これなら出来そうだなぁ〜と思うラインを各々が見つければ良いと思うのです。
もちろんライフスタイルに関わることなので、他人に強要も非難もしません。例えば加工肉や添加物に関しては、今でこそ健康上不都合が出てきたので避けていますが、以前は特に問題なく気にせず食べていました。保存性や利便性のために必要な状況も多々ありますしね。
だからこそ、本当にできる範囲で、できることからスタートすることに多大な意味があると思うのです。そんな生活を無理なく楽しそうにやっている人たちの発信を見て、私自身影響を受けています。
何より、ゆるゆるヴィーガン食生活を始めて以降、身体の調子が良くなって自己肯定感が上がりました。それが気持ち良くて続いています。
よって冒頭ツイートに対する私のアンサーは、自己満でも何でも行動することこそが正義です。
ゆるゆるヴィーガンの奥義
さて、最後に私なりのゆるゆるヴィーガン食生活のコツを1つお伝えしたいと思います。
それは、海外のヴィーガンレシピを参考にするということ。
理由は3つあります。
①情報量が多い
ヴィーガン関連に限らず、英語をはじめとする外国語でアクセスできる情報量は、日本語オンリーで得られる情報量の比になりません。
インスタでヴィーガンレシピを検索していると、北欧やフランスの方のポストが多いように思います*3。今の時代、海外でよく使われる材料もだいたい日本で手に入るので、便利になりましたね。
②味付けが濃い目=おいしい
日本でもおいしいヴィーガンレシピを提供するカフェやレストランが増えてきたので、ヴィーガンやベジタリアンのレシピ=草の味みたいなイメージはだいぶ改善されたと思います。
が!自分で作ると、どうしても和食魂の控えめな味付けが災いして、食べられるけど特においしくはない一品が出来上がってしまうことも。
その点海外、例えば北米圏の料理は、基本的にニンニクやバター、スパイスなど濃い目の味付けが一般的。ココナッツバター等で代用したとしても、味付けの濃さはそのままなので、ヴィーガンレシピであっても食べやすいことが多いように思います。
ヴィーガンレシピもおいしいじゃん!と慣れてきたら、だんだん味を薄くしてもおいしく食べられるようになります。
③ちょうど良いおしゃれ感
朝食にオートミールを食べるのにハマりまくっているので、インスタでも#oatmealbowlポストはついつい見てしまいます。
ずらっと整列したバナナスライスや綺麗に散りばめられたチアシードなど、もちろんインスタ映えを意識された写真なので目を引きます。が、被写体の周りに無造作かつお洒落に配置されたお花や洋書などはあまり見られずw、芝生の上で掲げているだけなのに、なんとなく映える。
この肩肘張らない感じが、SNS疲れせず続けやすいです。
なんとなくヴィーガンのススメ
繰り返しになりますが、別に理由なんて無くていいんです。目的も要らない。ただ自分が気持ち良いから。それ以上に大切なことってあるでしょうか?
その上で、社会的な貢献や周囲への影響といった後付けの効果が生まれるなら、それはそれで素晴らしいことです。
がんばらない、特に大義名分のない、なんとなくヴィーガン始めてみませんか?