元外資系OLの眼鏡

カナダ人と結婚5年目。カナダ・ケベック州モントリオール郊外在住。国際結婚のリアル/海外移住生活/日々の気づきなど、のびのび更新中。

【映画】他人の夢を見るな!『グレイテスト・ショーマン』

GW真っ最中、周囲の人がこぞってお薦めしてくれて(しかもその多くは劇場に2回、3回と鑑賞しに行っている)ずっと気になっていた作品、ヒュー・ジャックマン主演『グレイテスト・ショーマン』を観てきました。

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まだ公開してて良かった!

前評判からは予測不能のヒット

詳細なストーリーに関しては、数多のレビュー記事に任せるとして。

1950年代アメリカに実在した興行師で、現代サーカスの原点を築いたP.T.バーナムの伝記的映画。とは言え、サーカスの起源がフリークス(身体的特徴等から好奇の目に晒された人々)の見世物小屋だったことに加え、ストーリーは史実からかなり脚色されているようです。歴史から見るバーナム像は本作でヒュー・ジャックマンが演じる明るく爽やかなオジさんとは程遠い、倫理的に限りなくブラックなものであったことから、本作は映画批評家の間では随分こき下ろされたそう。

それが、鑑賞した人の口コミ・SNSで爆発的に大ヒットしたと言うのだから、作中の構図と全く同じになっていて気持ちいい。

その評判に違わぬ考えさせられるテーマ性、ストーリー展開のテンポの良さ、キレキレのダンス、そして音楽よ!!!

本作をお薦めしてくれた友人の言葉を借りると、「LALALANDも音楽は良かったけど、サントラでよく聞く曲は2, 3曲だった。でもグレイテスト・ショーマンのサントラは、捨て曲が無い!」。ちなみに私の一番のお気に入りは、巷で人気の『This is Me』ではなく、オープニングから♪オーオーオオーと胸震わせてくれる『The Greatest Show』です!

以下極めて個人的な感想

結婚を経て少し映画の見方が変わったような気がしています。

以前はラブロマンスなんかを見ると、キャッとなったりドキドキしたり、「私ならこの場面でどうするかな」とか映画の世界とは分かりつつも自分と重ねちゃったりしてました。

しかし結婚してから仕事終わりに1人で『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』を見た時、

 

あぁ、美男美女がいっぱいチュウするの見られて良かったナァァ

 

と、妻夫木くんと水原希子の絡みを完全に鑑賞対象として見ている自分のオジサン視点に愕然としたことを覚えています。

で、今回『グレイテスト・ショーマン』を見ながら人種や身体的マイノリティ・多様性といったテーマに考えを及ばせながらも、ザック・エフロン演じるフィリップとブランコ乗りのアンがロープを伝って追いかけ合うシーンを見ながら

 

あぁ、カッコ良くて(キレイで)歌が上手いっていいナァァ

 

という、オジサン以下、いや小学生以下の感想しか抱けない自分に茫然としてしまいました。

でも鑑賞後時間が経ってから思うのは、この感想はあながち的を得ていて、本作は音楽とダンスを楽しむだけでも元が取れるほどミュージカル部分の完成度が高い。

P.T.バーナムの残した言葉、

"The noblest art is that of making others happy."

(最も崇高な芸術とは、人を幸せにすることである。)

の通り、観た者を幸せに、前向きな気持ちにさせるだけでこの映画は既に成功しています。

自分の夢を見ているか?

最近涙脆い私はわりと序盤から常に胸がいっぱいになりつつ、一番涙が出たシーンが『From Now On』の一節、本記事のタイトルにもある

But those are someone else's dreams

The pitfalls of the man I became

(他人の夢を見るな それは危険な罠だ)

でした。バーで悲しみに打ちひしがれるバーナムのもとに、親指トムを筆頭にサーカスの団員たちがやって来るシーンですね。

ネタバレ回避に努めながら簡単に説明すると、バーナムが見失っていたものに腹の底から気付き、再出発を誓うところです。

ここで言う「他人の夢」とは、前半から中盤にかけて描かれる様々なめくるめく世界のことですね。これらを「光」と表しながらも、「それは本当に自分が求めていることなのか?他の誰かがやりたいことを、自分の夢だと思い込んでいるのではないのか?」と我に返らせてくれたのが、前述の歌詞でした。

バーナムほどの成り上がりでなくても、現代においてもこれは「危険な罠」です(pitfall: 落とし穴、見た目には分からない危険)。 幼い頃の夢や、本当に自分がワクワクして没頭できることを忘れて、親や友人、世間にスゴいと思われることを「自分の夢」かのように勘違いしていないか?

もちろん大人になるにつれて、いろいろと妥協が必要なシーンもあるかも知れません。ですが、それはあくまで一時的に折り合いをつけているだけ。心の中には真のゴールを絶やさずにいたいものです。

とりあえず、観て!

とどのつまり、コメントはコレです!笑

GW中公開している劇場もまだまだあります。そして数多のミュージカル映画の例に漏れず、(少なくとも初回は)劇場で観るべき映画。

きっと損はさせない映画です。

 

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