自慢じゃないですけど、今日の女性活用*1やジェンダー論議が活発になる前から企業の経営陣に女性がゼロ or ほぼゼロって不自然だと思っていた自負があります。具体的には7, 8年前ぐらいから。
なぜなら答えは超シンプルで、市場の半分は女性だから。
現在のところ企業の経営陣に男性が多くて、女が増えるとどうのこうのという本音が出てくるのは、単純にこれまでマッチョな男社会だった企業に異質な女性特有の感覚・カルチャーが入ってくると非効率的と思われてるだけ。
普通に考えて、市場をよく分かってる人が上層部から排除されてたら、売れるモノも売れなくなるよ。
逆に、分かってる人を意思決定者に増やせば、商売は上手くいくとナチュラルに思います。
当事者意識
そうすると「イヤイヤ、わしゃぁ男だけど女性消費者の購買心理も分かる」と言い出すおじさんたちが出てきそうですが、私自身がつい最近経験した出来事によって、当事者じゃないと絶対分からないことは多々あると確信しました。
先日知人数名で、ハンバーガーでもテイクアウトして穴場スポットから花火を見るという、珍しくリア充なイベントに参加しました。
まとめてハンバーガーを注文するため、各々事前に欲しいメニューを送ってもらうことに。親子が数組いたのですが、オーダーの中にホットドッグがいくつかあり、きっとこれが子供用だと思いながら注文しました。
無事お店でハンバーガーを受け取って集合し、さっそくいただきます!と開けたところ…
「あ、ホットドッグにマスタードが入ってる!」
完全に盲点
予想通りホットドッグは子供たち用だったのですが、私には
- 子供たちにはマスタードは辛すぎること
- そもそもホットドッグにマスタードが入っていること
に恥ずかしながら全く考えが至りませんでした。
もちろん、上記2点は知識としては知っているし、後から言われたら「そうだよなぁぁ〜!!」となぜ気付かなかったのか不思議なぐらい。
それも、ホットドッグが子供用であることにすら気付かなかったのであれば逆に納得できるのですが、前述のようにその点には気付いてたのです。
これはもう潔く認めよう。
子育て経験がなかったら分からんわ!
マスタード抜き=伸び代
もちろん、すべての子育て経験がない人が私のように気が付かないというつもりはございません。
ただ、自他共に決して気が利かない方ではないと思うからこそ、もはや驚愕でした。
この瞬間まで「子供用にホットドッグを買う時はマスタードを抜いてもらう必要があること」は私の脳内に存在しなかったように、見えてないけど当事者じゃないと分からないことって世の中に無数にあるんだと痛感しました。
それらすべてを察するなんて無理だしそうすべきとも思わないけど、無知の知とはよく言ったもので、知らないということを自覚しているだけで随分な進歩です。
冒頭の話に戻りますが、だから企業の意思決定プロセスに然るべき割合の女性を含めることで、「ホットドッグはマスタード抜いてもらいましょうね」っていう声が生まれる。
その声が、炎上を未然に防いだり、今までになかった製品を生み出したり、全く違う切り口の解決策を提供したりする。
そこに、日本の伸び代はあると思う。
*1:この「活用」という、あくまで目的語であって主体でない言葉遣いが既に反感を書いますが。